EVシフトからHEVシフトへの転換~中国など世界主要メーカーの開発動向~
- 開催日時:
- 2026年11月25日(水)10:30~12:00
- 会場:
- オンラインセミナー
- 申込締切:
- 2026年11月23日(月) 12:00
- 参加費:
- 24,750円(税込み)
<講師>
Toson自動車戦略研究所 代表/自動車・環境技術戦略アナリスト/愛知工業大学 工学部 客員教授(博士(工学))/元トヨタ自動車 藤村俊夫 氏
自動車業界では、2016年くらいから二酸化炭素(CO2)削減の手段として、走行中にCO2を排出しないEV(電気自動車)へのシフトが叫ばれるようになった。主な要因は、2015年12月にパリ協定が採択されたことや、2016年9月に発覚した欧州VWグループのディーゼルの認証不正問題(ディーゼルゲート)、リチウムイオン電池の登場などだ。
その後、中国メーカーの安価なEVや、手厚い補助金や優遇税制、先進性をアッピールしたテスラなどの拡大に誘導され、欧米各国もエンジン車開発からEV開発にシフトしていった。
冷静に考えれば、お客様への負担が多く、LCA(Life Cycle Assessment)でカウントしたCO2は、電源構成により中国、インド、日本、米国などではEVのほうがHEV(ストロングハイブリッド車)のCO2よりも高くなる。本来バランスに取れたHEVに補助金などの優遇策を与えるべきだったのである。ところが、2021年くらいからEVの販売台数の増加に伴い、多くの問題が顕在化し、2022年に入ると、欧米メーカーのTopからは慎重な意見が出るようになり、2023年にはEVシフトから後退する動きが出てきた。新規EV事業の凍結、工場閉鎖、レイオフ、HEVの新規開発表明などだ。
一方で、中国メーカーは、中央政府から様々な補助を受けながら、EV拡大を進めてきたが、安売り競争などで利益を得ることができず、倒産するメーカーが後を絶たない中、自国メーカーの総生産量で世界1位の日本メーカーを抜き去り、NEV保有でも世界で67%のシェアを占めるまでになった。ただ、今後健全な経営を続けて行くにはHEVが必要と認識していた中央政府は、2026年1月から燃費規制を強化し、EVシフトからHEVシフトに方向転換した。勿論、中央政府の動きに対し、主要な中国メーカーは、これまで欧州でトップクラスのエンジニアリング会社と共同で開発し、改良を続けて来たHEVを逐次導入すると表明している。対して、欧州メーカーの大半はHEV技術を持たない上、EV開発に傾注したことでエンジン開発も手薄になっていた。
中国政府が考える戦略は「EVで世界を席巻する足がかりをつかみ、HEVで完遂する」であったが、日欧米の大半のメーカーはこれに気付くことはなかったのである。大手メーカーであっても、ストロングハイブリッド技術を持たないメーカーは、高機能なHEVのラインナップを揃えるにはまだ2~3年はかかり、その間に損失がさらに拡大すれば、経営破綻に至るメーカーがあっても不思議ではない。
第1章
CO2低減は待ったなし!燃料、電力の脱炭素化なくしてCO2削減目標達成は不可能
従来のバイオ燃料のみならず、微細藻類バイオや水素/CO2から製造するdrop in fuelの開発が急務
第2章
電動車の現実解はHEVおよびPHEV
CO2削減効果(WtW、やLCAでの評価)や販売価格や航続距離など顧客の負担軽減を重視する必要がある
第3章
CO2削減と顧客のニーズを両立するシナリオ
フォアキャストではなくバックキャストで検討すべき、現実的な電動化シナリオ
第4章
中国政府の考える電動化戦略とその罠にかかった日欧米のメーカー
エンジンや車両開発技術で日欧米に遅れていた中国メーカが、EVで世界を席巻し、その後HEVで完遂目論む
第5章
世界の主要メーカーにおけるハイブリッドシステムの技術開発動向
欧州でトップクラスのエンジニアリング会社への委託や共同開発により、急速にハイブリッド専用エンジン(DHE:Dedicated Hybrid Engine)やハイブリッドシステム(DHT:Dedicated Hybrid Trans-mission)の開発を進めた中国メーカーに対し、EVシフトで巨額な損益を抱え、エンジン開発やHEV開発が手薄になった欧米メーカー。欧米メーカーは、HEV開発で確実に中国メーカ-の後追い。
第6章
質疑応答
主催
株式会社イード
オンラインセミナー概要
・Microsoft Teamsを使用したライブ配信です。アカウント無でもPC、タブレット、スマホなどから視聴可能です。
・セミナー中は音声での会話はできません。webで質問を記入して講師に質問ができます。
・開催前日(土日祝の場合は前営業日)の夕刻に視聴用のURL、PDF資料、質問記入先を準備いたします。
注意事項
・オンラインセミナーは、インターネット経由でのライブ中継ですので、回線状態などにより、画像や音声が乱れる場合があり、また、状況によっては、講義を中断し、再接続して再開する場合があります。
・万が一、インターネット回線状況や設備機材の不具合により、開催を中止する場合があります。この場合、受講料の返金や、状況により後日録画を提供すること等で対応させていただきます。
・参加費は1名につき24,750円(税込)です。複数名で視聴する場合は視聴する人数分のお申込が必要です。
連絡先
お問い合わせはこちらから
プロフィール
講 師
藤村 俊夫 氏
Toson自動車戦略研究所 代表 / 自動車・環境技術戦略アナリスト / 愛知工業大学 工学部 客員教授(博士(工学))/ 元トヨタ自動車
Toson自動車戦略研究所 代表、自動車・環境技術戦略アナリスト、愛知工業大学 工学部 客員教授(博士(工学))、元トヨタ自動車、コンサルティングファーム、自動車関連部品メーカーなど数社の顧問を兼任。
1980年にトヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)入社。入社後31年間、本社技術部にてエンジンの設計開発に従事し、エンジンの機能部品設計(噴射システム、触媒システムなど)、制御技術開発などを担当。2004年に基幹職1級(部長職)となり、将来エンジンの技術開発推進、将来の技術シナリオ策定を行う。2011年に愛知工業大学に転出し、工学部機械学科教授として熱力学、機械設計工学、自動車工学概論、エンジン燃焼特論の講義を担当。2018年4月京都市転居にあわせ同大学工学部客員教授となり、同時にToson自動車戦略研究所を立ち上げ、自動車関連企業の顧問をはじめ、コンサルティング、執筆・講演活動を行う。
活動(研究歴、所属学会、著書など):自動車技術会、日本機械学会。2001年「ディーゼル新触媒システム(DPNR)」で日経BP賞技術賞エコロジー部門賞受賞。2003年「ディーゼルPM、NOx同時低減触媒システムDPNR」で日本機械学会技術賞受賞。著書に『EVシフトの危険な未来』『カーボンニュートラルを実現する自動車・エネルギー産業のあるべき「経営・開発」』(共に日経BP)などがある。