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【技術セミナー】電気自動車(EV)におけるパワーエレクトロニクス及びそのコンポーネント技術の現状把握と将来展望

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開催日時:2019年7月11日(木)10:30~16:30
会場:愛知県産業労働センター ウインクあいち 13F 1308
参加費:48,600円(食事付・税込み)
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講師:早稲田大学 電動車両研究所 招聘研究員 工学博士 廣田 壽男 氏
※元日産自動車

 自動車による環境への対応として、世界で電気自動車(EV)の市場導入が急速に拡大しつつある。欧州など各国でエンジン車からEVへシフトする政策の検討が進められ、中国では今年からEVなど新エネルギー車の販売義務付けが開始される。これらの動きに対応し自動車メーカーのEV開発やベンチャー企業の新規参入も急速に活発になりつつある。
 EV開発ではモータ、インバータ、バッテリなどパワーエレクトロニクスの技術が重要となる。またこれらのコンポーネントによりパワートレーンシステムとして纏め上げるには、自動車に要求される機能と電動バワートレーン、コンポーネントの技術の本質を理解することと、それぞれのコンポーネント技術が自動車の性能にどう影響するかを理解することが必要である。さらにそれぞれの技術が自動車ユーザーのフィーリングにどう関わっているか、自動車を通して技術がどのように社会に役立つかを理解することも重要である。
 EVの車両技術、コンポーネント技術の基礎知識と最近の技術進化、将来技術の可能性について講師の実務経験をもとにお話ししたい。

1.EV技術の現状
 1) EVの市場導入が急速に進む
  a) 世界のEV,PHV保有台数
  b) 各国の内燃エンジン車の販売禁止の動き
  c) 中国NEV規制
  d) IEAの電動化シナリオ
   -各国政府の推進政策だけでEV市場拡大は進むのか?ー
 2) エンジン車を凌駕するEVの魅力
   -EVの魅力を創り出す本質的な技術とは何か?-
  a) レスポンスの良い加速性能
  b) ハンドリング性能
  c) 回生協調ブレーキ
  d) 静粛性
 3) 最新の注目技術
  a) ワンペダルドライビング
  b)モータの動力性能、静粛性能の改善
 4) 乗用車だけでないEVがモビリティを変える
  a) 超小型EV
  b) 商用車
  c) トラック、バス

2.EVの進化を支えるコンポーネント技術
 1) 電動パワートレーン技術の概要
  a) EVパワートレーンシステム
  b) プラグインハイブリッドパワートレーンシステム
 2) モータ・インバータ技術の基礎と応用
  a) モータの種類と特徴
  b) 永久磁石式同期モータPMSMの出力特性、効率特性
   -PMSM‐EVのレスポンスが格段に良いのは何故か?-
  c)電動パワートレーン構成
  d)PMSM用インバータの基本構成
  e)力行駆動
  f)逆起電力、弱め界磁
  g) 回生運転
  h) インバータ技術進化:回生ブレーキ作動領域の拡大など
   -回生エネルギー量が大幅に増大したのは何故か?-
  i) IGBTの小型化および損失低減
 3) リチウムイオンバッテリ技術の現状と将来見通し
  a) リチウムイオンバッテリの動作原理および特徴
  b) エネルギー密度、部分負荷運転時の低い内部抵抗
  c) 正極材料の種類と特徴
  d) マンガン系リチウムイオンバッテリ
  e) バッテリマネジメントシステムBMSの種類と特徴
  f) 三元系、Ni系リチウムイオンバッテリ
  g) ニッケルリッチ正極バッテリ
  h) シリコン添加負極バッテリ
  i) リチウムイオンバッテリのエネルギー密度向上およびコスト低減
 4) 充電技術の現状と将来見通し
  a) 普通充電、急速充電
  b) 充電インフラの現状
  c) 超急速充電の技術
  d) EV充電の将来技術

3.将来展望
 1)EVの課題の克服および将来に向けた進化のポテンシャル
   -モータ・インバータの新たなアプローチはあるか?-
  a) バッテリ性能改善の困難さ
  b) 全固体電池
  c) モータ・インバータの技術革新、SiC半導体はEVを変えるか
 2) 燃料電池の現状と将来見通し
  a) 燃料電池の原理、電極界面の物質移動
  b) MIRAIのFC技術進化
  c) 高圧水素タンク
 3) 実用的なソーラーカーは実現するか?
  a) 太陽電池の技術革新
  b) 太陽光発電システム搭載自動車の技術検討
  c) 国際的協力プログラム開始
 4) サステナブルモビリティの実現を目指して

4.質疑応答

主催:サイエンス&テクノロジー株式会社
共催:イード イベント事業部

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